提出された論文の疎明資料の氏名がChristopher Tingとなっていることについての説明書
※ 申請書と氏名が異なる理由についてご記載ください。
シンガポールは多民族国家であり、私は大多数の華裔の一人で、「程賢安」というのは、父が与えてくださった苗字と名前です。それは私の本来の氏名なので、特別な意味と父の思いが込められています。
ですが、多言語のシンガポールでは、共通語は英語なので、英語版の片仮名が不可欠です。 つまり、「Hian Ann」というのは、「賢安」の方言発音の当て字にすぎません。
私の両親は英語が書けないので、私の出生を登録するのに当たって、担当の受付係が「Hian Ann」という名前を事務的に付けました。 (出生証明書と身分証明カードをご確認ください。)
かつてイギリスが統治したシンガポールでは、英語名あるいはクリスチャン・ネームを自分で決めて使用する事が一般的です。これは、華裔の習慣です。
そのため、私も、シンガポールの研究所と大学に勤め始めた時、 「Christopher Ting」 と自己紹介をし、それ以降この名称を使用しています。
日本留学のち、兵役という国民義務を果たし、いよいよキャリアに全力投球をしようとしていた時、同僚や上司に自分のことを覚えてもらうために、 「Hian Ann」という名前を使わず、あらかじめ自分が決めた「Christopher」で、人間関係を築き上げました。
私に親しい人は、「Chris」と呼んでくれます。やがてこの名前は定着するようになったのです。
英語の論文を出す場合、「Hian Ann」という名前のイニシャルは HA なので、 洋式の「HA TING」となり、また「HATING」という形になってしまいました。 それは、「憎んでいる」という意味です。このことに気づいた何人かの人に言われたことがありました。
それと比べて、 「Christopher Hian Ann TING」 あるいは「CHA TING」、「C. Ting」の方は、こういう芳ばしくないことが無くなり、 「Christopher Ting」をよく使うようになったわけです。
この「Christopher Ting」という名前は、そのまま、論文のぺん・ネームにもなりました。
シンガポールの文化や多言語・多民族社会の背景のもとで、あくまで英語版の片仮名である 「Hian Ann」を自分が好ましい「Christopher」に代えました。 それが私の論文と著書のぺん・ネームになったのは、自然的な成り行きではないかと思います。
「Christopher」というクリスチャン・ネームをつけるのは、特別な事情ではなく、一般的に行われる華裔の慣習なのです。 更に、英語が共通語のシンガポールの社会では、クリスチャン・ネームがもたらすメリットは多くあります。